2007年2月27日火曜日

初期対応の心得 第3回 初期対応のススメ 3

 「初期対応」という日本語は、最近ではかなり一般的になってきました。 私としては、少し感慨を覚えます。今日は、私と「初期対応」という言葉との関わりの足どりについて記してみます。

 「初期対応」は、皆さんもご承知のとおり、決して新しい日本語ではありません。しかし、リスクマネジメントや危機管理をはじめ経営に関するキーワードとして注目されるようになったのは、極々最近のことのように思います。

 先回にも記載しましたように、私がおりました鉄道会社では、私が担当となる20年近く前から伝統的に「初期対応」という言葉を使用していました。私が本社で事故の担当をしていた10年ほど前には、管理者教育やマニュアルを用いて浸透させることに注力し、事故やトラブルが発生し、現場から私へ「どうしたらいいでしょうか」と相談を受けたときは、私がひと言「初期対応」といえばすぐに皆が行動を起こせるまでになっていました。

 その後、同業の鉄道他社にもこの初期対応を紹介したところ、私がまとめた「初期対応の心得・ダイジェスト版」というタイトルをつけた小冊子を、担当者のマニュアルとして、また社員教育のテキストとして多くの会社で利用されるようになり、今では首都圏の電鉄業界でデファクトスタンダードのようになっています。

 また、これを契約先の損害保険会社へも紹介したところ、しばらくして、保険業界でも、自動車保険関係の資料で当たり前のように初期対応という言葉が使われるようになりました。私が「初期対応の心得」の小冊子をお渡ししたその損害保険会社のグループのリスクマネジメントのコンサルティング会社が出したリスクマネジメントの解説書には、初期対応の項目が設けられており、私の「初期対応の心得」と似た記載がありました。

 ところで、10年ほど前に危機管理、特に広報対応の分野で、田中正博氏(当時・電通PRセンター)が「初期対応」という言葉を使われていたことは特筆に値します。

 一般的には、有力食品メーカーの集団食中毒事件で、記者会見で開き直った経営トップの映像が全国に流れ、その頃からマスコミ関係においても「初期対応」という言葉が使われるようになったように思います。

Theme designed by