事故が発生したとき、自分側と相手側との責任関係によって、対応を変えることが一般的に行われています。相手側の責任の程度が重いのに過度な対応をすると、法的責任を自認したことになるとして、慎重な判断をさせるというものです。
しかし、この手法には重大な欠陥があります。致命的なのは、法的責任の判断はとても難しいということです。裁判官や弁護士という最高レベルの法律の専門家が集まって法的責任関係を審議する裁判でも、結論(判決)までに半年から2年程度の期間を要します。それを法律の素人がとっさに的確な判断ができると考えることが間違っています。
的確な法的責任の判断を期待できないのであれば、誰に責任があるかによって対応を変えるというのは、「絵に描いた餅」ということになります。