九州電力川内原子力発電所の地元である薩摩川内市の市長は28日、同発電所の再稼動に同意する意向を示しました。
原発の再稼働については賛否両論がありますが、リスクマネジメントの観点から比較してみると論点がすっきりします。
リスクの大きさは[予想される損失の程度]×[発現確率]で評価できます。
原発を再稼働させるリスクは、放射能汚染からの外部被曝・内部被曝によって人体に直接影響を与えること、広範囲の除染が困難であることなど、人間がコントロールできない深刻な損失が想定されます。特に深刻なのは海洋の汚染です。しかし、このリスクは事故が発生した場合のみであり、国内での深刻事故の発生確率は、これまでの経験的には数十年に一度程度です。
原発を再稼働させない現状では、穴埋めに主に火力発電が用いられています。これによるリスクは、CO2排出による地球温暖化と、有限である化石燃料の消耗などが挙げられます。これらのリスクは直接人体に影響を与えません(少なくとも日本では)。しかし、これらは歴史的に世界を揺るがし続ける食糧問題と資源問題とみることができます。つまり全地球的な観点からは、人類の平和や存亡にも影響を与えるかもしれないリスクです。これらのリスクは偶発的なものではなく、現在も継続的にかつ確実に影響・進行しているので、リスク発現確率は100%です。
どちらを選択するかは、リスクの他にもコストや技術革新などを評価に加える必要もあります。しかし、このようなリスク評価による比較は、重要な意思決定に役立つでしょう。
ただし、解決策は二者択一ではないかもしれません。
ただし、解決策は二者択一ではないかもしれません。