転覆事故の発生原因そのものも気になりますが、異常発生直後の初期対応で、もっと多くの人命を救えたのではないかという気持ちが残ります。
2015年6月7日日曜日
中国長江の客船転覆事故発生から7日目:初期対応でもっと多くの命を救えなかったか
6月1日に中国の長江で転覆した大型客船「東方之星」の事故発生から7日目となりました。400名以上の死者が確認されており、胸が張り裂ける思いです。
転覆事故の発生原因そのものも気になりますが、異常発生直後の初期対応で、もっと多くの人命を救えたのではないかという気持ちが残ります。
転覆事故の発生原因そのものも気になりますが、異常発生直後の初期対応で、もっと多くの人命を救えたのではないかという気持ちが残ります。
2015年6月3日水曜日
年金機構から個人情報が流出:個人情報を悪用する側を厳罰化して抜本的に問題解決を
日本年金機構から大量の個人情報が流出したという発表がありました。責任ある国政 の一般を担う立場に対しては、厳しく責任が問われるべきでしょう。
ところで、個人情報保護法は個人情報を盗まれた民間組織を罰しますが、国政の関連機関でも防げないのに、民間人が完全に防御することは不可能と言えます。
個人情報を盗み取った側、悪用する側を厳罰化することが求められます。不正に入手・流通した個人情報の【保有】だけで犯罪要件として定義して一網打尽にし、関与した者全てに厳しい刑罰を課すことが効果的だと考えます。そろそろ名簿業者も含めて全面的な規制をすべき時期が来ていると感じます。
ところで、個人情報保護法は個人情報を盗まれた民間組織を罰しますが、国政の関連機関でも防げないのに、民間人が完全に防御することは不可能と言えます。
個人情報を盗み取った側、悪用する側を厳罰化することが求められます。不正に入手・流通した個人情報の【保有】だけで犯罪要件として定義して一網打尽にし、関与した者全てに厳しい刑罰を課すことが効果的だと考えます。そろそろ名簿業者も含めて全面的な規制をすべき時期が来ていると感じます。
2015年6月2日火曜日
小笠原沖の深発地震の発生メカニズム:「わかっているつもり」が本当は怖い
平成27年5月30日20時23分に発生した小笠原諸島西方沖の深発地震について、気象庁の発表がありました。
深さ 682km
マグニチュード 8.1
日本経済新聞によれば、深発地震とは「一般に深さ100キロメートルよりも深いところで発生する地震のことを指す。別のプレートの下に沈み込む海のプレートの内部で発生する。震源は700キロメートルの深さに達するものもあるという。」と説明されています。(2015/5/31 21:59日本経済新聞 電子版)
地下682kmといえば、地殻の下のマントルでも相当地球内部に近い位置です。「お決まり」のプレート内部で地震が発生した、ということについてどのように確かめることができたのか、地震学の専門ではない私には想像がつきません。これまで幾多の地震発生の説明で、「プレート」「活断層」「周期」以外の言葉をほとんど聞いたことがありません。いつも地震発生のメカニズムの解説を聞くたびに、不謹慎ながら「科学」というより「錬金術」の言葉が頭をよぎってしまいます。
深さ 682km
マグニチュード 8.1
日本経済新聞によれば、深発地震とは「一般に深さ100キロメートルよりも深いところで発生する地震のことを指す。別のプレートの下に沈み込む海のプレートの内部で発生する。震源は700キロメートルの深さに達するものもあるという。」と説明されています。(2015/5/31 21:59日本経済新聞 電子版)
地下682kmといえば、地殻の下のマントルでも相当地球内部に近い位置です。「お決まり」のプレート内部で地震が発生した、ということについてどのように確かめることができたのか、地震学の専門ではない私には想像がつきません。これまで幾多の地震発生の説明で、「プレート」「活断層」「周期」以外の言葉をほとんど聞いたことがありません。いつも地震発生のメカニズムの解説を聞くたびに、不謹慎ながら「科学」というより「錬金術」の言葉が頭をよぎってしまいます。
リスクマネジメントで危険なものは「決めつけ」であることを忘れてはなりません。確実でもないことを「わかった」かのように軽々しく喧伝することが、本当に怖いことだと自戒していきたいと思います。
2015年5月13日水曜日
米東部でアムトラックの列車脱線事故が発生
abcNEWS等の報道によれば、米国東部のフィラデルフィアで5月12日(現地時間)ワシントンD.C.発ニューヨーク行きAmtrakの列車が脱線し、多数の死傷者が発生しているとのことです。謹んでお見舞いを申し上げたいと存じます。
事故原因ついては今後の調査・報告を注意深く見守りたいと思います。
ところで、今回事故列車に乗車していた乗客が238人乗員が5人と明らかになっていますが、これは被害の最大規模を把握して的確な対応を行うことに資するものと言えます。
事故原因ついては今後の調査・報告を注意深く見守りたいと思います。
ところで、今回事故列車に乗車していた乗客が238人乗員が5人と明らかになっていますが、これは被害の最大規模を把握して的確な対応を行うことに資するものと言えます。
2015年4月16日木曜日
広島空港:アシアナ航空機事故 事故原因を絞り込むには、まだまだ情報が足りない
4月14日夜に広島空港で発生したアシアナ航空エアバスA320-200型機の着陸事故について、マスコミの報道で原因分析が繰り広げられています。
乗務員の事情聴取の内容も、フライトレコーダー・ボイスレコーダーの分析結果も、ビデオなどの記録も、今回の事故ではまだ全く出てきていません。この段階でも複数の仮説を挙げることはできまるでしょう。
しかし、可能性のある仮説を網羅せずに一部を挙げるだけに留まれば、「憶測」になってしまう可能性があります。憶測は誤った方向に導く可能性もあるので気をつけなければなりません。
数日の間には何らかの直接的な情報が出てくるはずなので、拙速な「決めつけ」をせず、ぐっと待ちたいと思います。
2014年12月14日日曜日
不祥事対応の成否を分けるのは、意外にも・・ :リスクマネジメント
不祥事事件の対応で、社会からの非難を強く受けるかそうならないかかを分けるのは、責任の大小や、誠実な対応であったか否かであると考える人が多いでしょう。今回の衆議院選挙でも「みそぎ」が話題になった現職議員の当落が注目され、複数のテレビ局が取材をした選挙区がありました。
しかし、これまでの重要事例を分析すると、同種の事件において同等と評価し得る対応をしても結果が大きく異なるケースが少なくありません。政治家のお金の問題や、自動車の欠陥・リコール問題等はわかりやすい事例です。
では、不祥事対応の結果を左右するのは、どのような要素でしょうか。
第一に、公表・発覚のタイミングの良し悪しや偶然によって、結果は大きく異なります。このためマスコミ対応のテクニックに走る当事者企業等にも同情はします。しかし、このような上っ面のマスコミ対策に頼る企業等を、私は信頼しません。
第二に、政治や報道機関等の権力者の意図に左右されということです。事件そのものよりも、権力を持つ者たちの思惑によって事件が利用されるのです。潰したい相手には徹底的に非難し、社会から排除しようとします。「ソーシャル(社会的)ハラスメント」と名付けても良いかもしれません。法的な適正手続きを経ずに制裁を行うもので、私的制裁(リンチ)のようなものです。
第三に、当事者の権力・影響力です。権力を持った者に対して靡(なび)き、非難の声を弱めます。業界トップで多額の広告宣伝費を使っている企業の不祥事を大きく取り上げないマスコミ報道の姿勢を見ることがあります。
今回の衆議院選挙でも、不祥事を厳しく非難される現職議員に対して選挙区民は気にかけることなく支持する姿がテレビで映されていました。当選後に議員本人が検挙・有罪となれば、投票した選挙区民もその罪を助けたことになると考えるべきでしょう。
しかし、これまでの重要事例を分析すると、同種の事件において同等と評価し得る対応をしても結果が大きく異なるケースが少なくありません。政治家のお金の問題や、自動車の欠陥・リコール問題等はわかりやすい事例です。
では、不祥事対応の結果を左右するのは、どのような要素でしょうか。
第一に、公表・発覚のタイミングの良し悪しや偶然によって、結果は大きく異なります。このためマスコミ対応のテクニックに走る当事者企業等にも同情はします。しかし、このような上っ面のマスコミ対策に頼る企業等を、私は信頼しません。
第二に、政治や報道機関等の権力者の意図に左右されということです。事件そのものよりも、権力を持つ者たちの思惑によって事件が利用されるのです。潰したい相手には徹底的に非難し、社会から排除しようとします。「ソーシャル(社会的)ハラスメント」と名付けても良いかもしれません。法的な適正手続きを経ずに制裁を行うもので、私的制裁(リンチ)のようなものです。
第三に、当事者の権力・影響力です。権力を持った者に対して靡(なび)き、非難の声を弱めます。業界トップで多額の広告宣伝費を使っている企業の不祥事を大きく取り上げないマスコミ報道の姿勢を見ることがあります。
今回の衆議院選挙でも、不祥事を厳しく非難される現職議員に対して選挙区民は気にかけることなく支持する姿がテレビで映されていました。当選後に議員本人が検挙・有罪となれば、投票した選挙区民もその罪を助けたことになると考えるべきでしょう。
2014年12月7日日曜日
初期対応の心得 第15回 困難に直面している人には可能な範囲で手を差し伸べましょう
事故やトラブルによって死傷者が生じた場合の企業の危機対応では、「被災者に積極的に関与し支援することが望ましい」という考え方には賛否両論あるでしょう。自然災害では被災者への支援を否定する人はあまりないでしょうが、事故やトラブルでは、積極的な対応をすると法的責任を自認したことになるということを懸念する人も少なくありません。「あまり深入りするな」という言葉を聞くことも珍しくありません。
しかし、どのような経緯であれ、困難に直面している人がいれば、その人の助けになることがあれば全力で手を差し伸べることを、私は企業等での危機対応研修で強くお勧めしています。
自分でできることがあれば可能な範囲で力を尽くしましょう。自分で行うより専門家に任せることが適切なことがあれば、すぐに応援を求めましょう。例えば、医療行為は医師でなければ適切に処置ができないことが多いでしょう。自分にできる応急処置はするとしても、まず救急(119番)に連絡することが一刻も早く求められます。
しかし、どのような経緯であれ、困難に直面している人がいれば、その人の助けになることがあれば全力で手を差し伸べることを、私は企業等での危機対応研修で強くお勧めしています。
自分でできることがあれば可能な範囲で力を尽くしましょう。自分で行うより専門家に任せることが適切なことがあれば、すぐに応援を求めましょう。例えば、医療行為は医師でなければ適切に処置ができないことが多いでしょう。自分にできる応急処置はするとしても、まず救急(119番)に連絡することが一刻も早く求められます。
2014年12月4日木曜日
韓国漁船が沈没して多数の死者が出ているようです
報道によれば、12月1日に韓国漁船が沈没して、11人が遺体で収容され41名が行方不明となっています。
日本を通過した低気圧の影響もあったのでしょう。温帯低気圧というと弱いというイメージを持つ人もあるかもしれませんが、台風以上の勢力となって深刻な被害をもたらすこともあって注意が必要です。
被害者の方々にお見舞い申し上げます。
日本を通過した低気圧の影響もあったのでしょう。温帯低気圧というと弱いというイメージを持つ人もあるかもしれませんが、台風以上の勢力となって深刻な被害をもたらすこともあって注意が必要です。
被害者の方々にお見舞い申し上げます。
2014年12月3日水曜日
初期対応の心得 第14回 逆転発想の危機対応
前回は、法的責任を判断することは法律の専門家でも難しいことを記しました。そこで、オススメの方法は、法的責任がある場合でも責任がない場合でも区別せずに、同じ対応をすることです。
このやり方を聞いて驚く人もあるでしょう。多くの人が考える危機対応の常識をひっくり返すものです。そんな「お人好し」な対応は「理想論だ」と憤慨する人もあるでしょう。
しかし、これは決して理想論などではありません。鉄道・バスというリスクが際立って大きい事業で、千件以上の事案に適用して効果を実証した方法なのです。
この方法では際限なく損失が膨らんでしまうのではないかと懸念する人もあるでしょう。しかし、結果的にはコスト・損失の総計を大幅に低減することができたのです。また、これは交通事業だけに特化した対応ではありません。あらゆる業種や場面で人命・身体の安全が関わる場面で、だれでも着実に対応を行える仕組みです。
しかし、この対応方法にはいつかの重要なポイントがあります。このポイントを一つでもはずすとたちまち逆効果になってしまうので、本気で取り組む覚悟が必要です。
このやり方を聞いて驚く人もあるでしょう。多くの人が考える危機対応の常識をひっくり返すものです。そんな「お人好し」な対応は「理想論だ」と憤慨する人もあるでしょう。
しかし、これは決して理想論などではありません。鉄道・バスというリスクが際立って大きい事業で、千件以上の事案に適用して効果を実証した方法なのです。
この方法では際限なく損失が膨らんでしまうのではないかと懸念する人もあるでしょう。しかし、結果的にはコスト・損失の総計を大幅に低減することができたのです。また、これは交通事業だけに特化した対応ではありません。あらゆる業種や場面で人命・身体の安全が関わる場面で、だれでも着実に対応を行える仕組みです。
しかし、この対応方法にはいつかの重要なポイントがあります。このポイントを一つでもはずすとたちまち逆効果になってしまうので、本気で取り組む覚悟が必要です。
2014年12月2日火曜日
初期対応の心得 第13回 責任に応じて対応を変えるべきか
事故が発生したとき、自分側と相手側との責任関係によって、対応を変えることが一般的に行われています。相手側の責任の程度が重いのに過度な対応をすると、法的責任を自認したことになるとして、慎重な判断をさせるというものです。
しかし、この手法には重大な欠陥があります。致命的なのは、法的責任の判断はとても難しいということです。裁判官や弁護士という最高レベルの法律の専門家が集まって法的責任関係を審議する裁判でも、結論(判決)までに半年から2年程度の期間を要します。それを法律の素人がとっさに的確な判断ができると考えることが間違っています。
的確な法的責任の判断を期待できないのであれば、誰に責任があるかによって対応を変えるというのは、「絵に描いた餅」ということになります。
しかし、この手法には重大な欠陥があります。致命的なのは、法的責任の判断はとても難しいということです。裁判官や弁護士という最高レベルの法律の専門家が集まって法的責任関係を審議する裁判でも、結論(判決)までに半年から2年程度の期間を要します。それを法律の素人がとっさに的確な判断ができると考えることが間違っています。
的確な法的責任の判断を期待できないのであれば、誰に責任があるかによって対応を変えるというのは、「絵に描いた餅」ということになります。
2014年12月1日月曜日
初期対応の心得 第12回 被害拡大の防止措置
事故・トラブル等の緊急事態が生じた場合に行うべき手順は、概ね次のとおりです。
(1) 被害の拡大・深刻化の防止
(2) 救護、被災者への支援
(3) 復旧、回復
(4) システムの改善、組織の成長
これらの手順は、それぞれ完全に分離・整理すべきものであはありません。例えば、目の前の重篤な負傷者に応急処置を行うことは、被害の深刻化を防ぐことでもあります。
ところで、ある重大鉄道事故で列車が脱線して反対線路を支障していたため、現場に接近つつあった対向列車を緊急停止させようと防護処置をしようとした乗務員の行動に対して、遺族が自分の子供の救護を優先しなかったことを非難する発言を耳にしたことがあります。対向列車は、刻一刻と事故現場に近づいている状況ですから、まずこれを停止させて多重事故を防ぐことは被害を拡大させない方法です。一方、その乗務員が一人の負傷者の救護することの効果は極めて限定されたものでしかありません。遺族の心情は痛いほどわかりますが、まだ危険を回避できる可能性がある大量の人々の生命・身体を、みすみす事故に巻き込むことは避けなければならないのです。
2014年11月28日金曜日
初期対応の心得 第11回 選択肢の整理
事故・トラブルなどの危機発生時に、やむなく対応行動を取捨選択をしなければならないことがあることについて前回述べました。しかし、目の前にあること、思いつくことの中で闇雲に選択をしても、おそらく上手くいくことは少ないでしょう。アップアップの状態では選択肢が雑然とし過ぎて、的確な選択は期待できません。
危機発生時には、限られた時間で意思決定をする必要があります。現場では咄嗟の判断が命運を分けることも少なくありません。現場でも容易に行動選択ができるように、単純明快な手がかりが必要となります。
私が鉄道事業等での危機対応で実践して確実な成果を得られたのが、「主体的対応」と「合理的対応」とに整理する方法です。次回以降にこれらについて順次解説していきます。
2014年11月27日木曜日
初期対応の心得 第10回 対応の取捨選択
事故・トラブルなど危機発生時には、実行不可能な膨大な対応行動が必要となります。すべてをやろうとして、結局どれも中途半端にするよりは、優先順位によって取捨選択をすべきです。
多数の死傷者が発生した事故現場では、優先順位づけとして「トリアージ」が行われることがあります。トリアージとは、医療行為の緊急度・深刻度合などによって、限られた医療資源を効果的に配分し、最大限に命を救う取り組みです。場合によっては、助かる見込みの低い重篤者の救助を諦めなければならないケースも生じます。
危機対応で必要なことは医療面だけではありません。錯綜する状況の中で優先して行うべきことの集まりと流れの全体が「初期対応」なのです。
多数の死傷者が発生した事故現場では、優先順位づけとして「トリアージ」が行われることがあります。トリアージとは、医療行為の緊急度・深刻度合などによって、限られた医療資源を効果的に配分し、最大限に命を救う取り組みです。場合によっては、助かる見込みの低い重篤者の救助を諦めなければならないケースも生じます。
危機対応で必要なことは医療面だけではありません。錯綜する状況の中で優先して行うべきことの集まりと流れの全体が「初期対応」なのです。
2014年11月26日水曜日
「初期対応の心得」シリーズを7年半ぶりに再開します。
筆者が当サイトのタイトルでもある「初期対応の心得」シリーズ連載の 第9回を執筆したのは2007年4月でした。今回、このシリーズ連載も再開をしていこうと思っています。
まず。前回の内容を整理して言い換えると、以下のようになります。
事故やトラブルなどのいわゆる「危機」に直面したとき、何をすべきなのか咄嗟には判断できないことは珍しくありません。「頭が真っ白になった」というのもこの現象を表しています。
企業では、万が一の緊急時に必要となる十分な人員を配置しません。したがって、危機発生時には人手が不足します。
また、危機が発生したときに、それを放置すると事態が悪化することがほとんどです。したがって、危機発生時には時間も不足します。
そして、人員と時間が不足するということは、できない仕事が生ずることになります。
つまり、「何をやって、何を諦めるか」「どれを先にやるか」という判断が、危機対応の核心「初期対応の心得」の重要課題です。
まず。前回の内容を整理して言い換えると、以下のようになります。
事故やトラブルなどのいわゆる「危機」に直面したとき、何をすべきなのか咄嗟には判断できないことは珍しくありません。「頭が真っ白になった」というのもこの現象を表しています。
企業では、万が一の緊急時に必要となる十分な人員を配置しません。したがって、危機発生時には人手が不足します。
また、危機が発生したときに、それを放置すると事態が悪化することがほとんどです。したがって、危機発生時には時間も不足します。
そして、人員と時間が不足するということは、できない仕事が生ずることになります。
つまり、「何をやって、何を諦めるか」「どれを先にやるか」という判断が、危機対応の核心「初期対応の心得」の重要課題です。
2014年11月25日火曜日
大学生の自主学修時間が減っています(ただし日本限定)
11月24日は勤労感謝の日の振替休日でした。私の勤務する大学では授業が行われました。ここ数年は祝日でも授業を行う大学が少なくありません。これは、文部科学省が半期で15回の授業を実施することを求めているからです。祝日も授業をしないと15回に届かないのです。
また、文部科学省は、規定の出席率に達しない学生の単位を認めてはいけないとの指示も出しています。加えて、留年や退学が多い大学をマイナス評価する流れもあります。
これらの施策が合わせ技となり、大学生の学修姿勢をすっかり変えました(大学での学びは「学修」という用語を使います)。学生も、大学も授業への出席が第一優先事項となっています。実際に授業の出席率は非常に高くなっています。
私の大学生時代は、自分であまり勉強せずに授業だけ全出席していた学生は、尊敬されず単位も取れませんでした。しかし、現在は完全に逆転してしまっています。
また、文部科学省は、規定の出席率に達しない学生の単位を認めてはいけないとの指示も出しています。加えて、留年や退学が多い大学をマイナス評価する流れもあります。
これらの施策が合わせ技となり、大学生の学修姿勢をすっかり変えました(大学での学びは「学修」という用語を使います)。学生も、大学も授業への出席が第一優先事項となっています。実際に授業の出席率は非常に高くなっています。
私の大学生時代は、自分であまり勉強せずに授業だけ全出席していた学生は、尊敬されず単位も取れませんでした。しかし、現在は完全に逆転してしまっています。
2014年11月24日月曜日
2014年11月23日日曜日
22日夜に長野県北部で最大震度6弱の地震
長野県北部を中心に最大震度6弱の地震が22日夜に発生しました。報道によれば、多数の負傷者や、住宅の倒壊などの被害が発生したとのことです。
死者がないことを祈るばかりです。被災者の方々にお見舞い申し上げます。
死者がないことを祈るばかりです。被災者の方々にお見舞い申し上げます。
2014年11月22日土曜日
「お客様は神様です」を多用してきた日本人の大罪
歌手の故三波春夫氏の「お客様は神様です」の言葉は多くの日本人の心に深く染み込んでいます。残念がなら、この言葉が永く日本のビジネスの足かせとなって来ました。三波春夫氏の真意と異なる意味で流用されてきたことは、日本の悲しい歴史です。
「お金を支払っているのだから、全ては自分の思いのままだ」という理屈で、客が接遇者を隷従させることが正当化されます。トラブルを嫌う企業幹部は、接客時のクレームを受けると、担当者を謝罪させる、人事考課を引き下げる、クレームを受けないように卑屈で無難な接客方法・態度を押し付けるなどによって、心貧しい接遇が蔓延しています。
「神様」は常に正しいはずなので、神様である客が求めることは全て正しく、神様(客)の機嫌を少しでも損ねれば、正しくないことをしたという論理ができます。接遇者は客に不満を持たれないことを最優先にせざるを得ません。これでは客の期待を上回る価値を生み出すことは難しくなります。アップル社を育てた故スティーブ・ジョブズ氏のような人材が日本では活かされないのも、ここに根元があるのかもしれません。
三波春夫氏は、このようなことを意図したのではないようです。長女の三波美夕紀氏も本人の意図とは異なる使われ方に懸念を表しています。(三波春夫オフィシャルサイト:「お客様は神様です」について)
「お客様は神様」の誤用によって、顧客が「主」、企業が「従」の「主従関係」が出来上がります。しかし、本来のビジネスでのあるべき姿は、企業が「主」、顧客は「客」であるべきです。主である企業は、思いやりや、創意工夫による驚きで顧客を喜ばせることに取り組みます。客は最大の敬意を払って言動を慎み、感謝の気持ちを表します。
このように日本社会は「主客逆転」が永らく続きました。人々の相互尊敬が高まり、企業が主体性と誇りを取り戻し、社会のイノベーションが活発化することを期待します。
「お金を支払っているのだから、全ては自分の思いのままだ」という理屈で、客が接遇者を隷従させることが正当化されます。トラブルを嫌う企業幹部は、接客時のクレームを受けると、担当者を謝罪させる、人事考課を引き下げる、クレームを受けないように卑屈で無難な接客方法・態度を押し付けるなどによって、心貧しい接遇が蔓延しています。
「神様」は常に正しいはずなので、神様である客が求めることは全て正しく、神様(客)の機嫌を少しでも損ねれば、正しくないことをしたという論理ができます。接遇者は客に不満を持たれないことを最優先にせざるを得ません。これでは客の期待を上回る価値を生み出すことは難しくなります。アップル社を育てた故スティーブ・ジョブズ氏のような人材が日本では活かされないのも、ここに根元があるのかもしれません。
三波春夫氏は、このようなことを意図したのではないようです。長女の三波美夕紀氏も本人の意図とは異なる使われ方に懸念を表しています。(三波春夫オフィシャルサイト:「お客様は神様です」について)
「お客様は神様」の誤用によって、顧客が「主」、企業が「従」の「主従関係」が出来上がります。しかし、本来のビジネスでのあるべき姿は、企業が「主」、顧客は「客」であるべきです。主である企業は、思いやりや、創意工夫による驚きで顧客を喜ばせることに取り組みます。客は最大の敬意を払って言動を慎み、感謝の気持ちを表します。
このように日本社会は「主客逆転」が永らく続きました。人々の相互尊敬が高まり、企業が主体性と誇りを取り戻し、社会のイノベーションが活発化することを期待します。
2014年11月21日金曜日
権限/責任の不均衡(2) 誤審:リスクマネジメント
権限と責任とが不均衡であるために不都合な状況が生ずることの一つに、スポーツでの誤審があります。過ちを含めて人間が審判をやるから、スポーツの醍醐味があるという向きもあります。しかし、選手たちは全精力を傾け、ときには人生をかけて競技に臨みます。そこでの誤審は、選手の努力や人生を軽んずる結果を導くこともあります。したがって、誤審を「人間のやることだから」と軽く考えることは不適切です。
「審判は絶対」というフレーズにも共感できないわけではありません。審判の判定が簡単に揺らぐようでは、競技そのものが不安定になってしまします。過ちがあった場合にどいういうタイミングで正すかということは負けず劣らず重要事項です。
ビデオ判定など可能な限り正確な判定を目指すべきです。ビデオ判定に消極的な種目では、「試合の流れを途切れさせない」という大義名分を掲げつつ、実のところはミスをした審判を庇おうとする意図を感じます。この意図がかえって審判を無責任へと追いやり、深刻な誤審を招いているかもしれません。
競技中に審判の判定を覆さないのであれば、事後検証をしやすい仕組みを作り、過ちであったことが事後に判明した場合には責任を取らせることによって、審判の正確性向上が期待できます。また、審判の主観や裁量の余地が大きい種目では、競技当事者が評価点数をつける方法も効果があると考えられます。
「審判は絶対」というフレーズにも共感できないわけではありません。審判の判定が簡単に揺らぐようでは、競技そのものが不安定になってしまします。過ちがあった場合にどいういうタイミングで正すかということは負けず劣らず重要事項です。
ビデオ判定など可能な限り正確な判定を目指すべきです。ビデオ判定に消極的な種目では、「試合の流れを途切れさせない」という大義名分を掲げつつ、実のところはミスをした審判を庇おうとする意図を感じます。この意図がかえって審判を無責任へと追いやり、深刻な誤審を招いているかもしれません。
競技中に審判の判定を覆さないのであれば、事後検証をしやすい仕組みを作り、過ちであったことが事後に判明した場合には責任を取らせることによって、審判の正確性向上が期待できます。また、審判の主観や裁量の余地が大きい種目では、競技当事者が評価点数をつける方法も効果があると考えられます。
権限/責任の不均衡(1) 冤罪の構造:リスクマネジメント
多くの専門的職業では、ミスをすると法的責任を追及されます。職業を永久に失うことも少なくないので、重い法的責任を負うことがないように、必死にミスをしないように努力します。しかし、ミスによる加害に比べて、法的責任が軽い職業もあります。
例えば、無実の人が犯罪の容疑をかけられた場合、本人が無実を証明することは簡単ではありません。一方、警察官は誤認逮捕をしても、法的責任を負うケースはほとんどありません。検察官や裁判官が冤罪で有罪判決を下すことも同様です。警察官が意図的に証拠を捏造して犯人をでっち上げ、裁判でも有罪判決が下され、のちに冤罪であったことが判明したという事例が、過去にこの日本でもありました。
司法は国民の権利を公然と奪うことができる究極の権力です。司法権力を持つ者が過ちを犯した場合に、法的責任をしっかり負う制度設計をすることによって、冤罪のリスクも減らすことができるかもしれません。
例えば、無実の人が犯罪の容疑をかけられた場合、本人が無実を証明することは簡単ではありません。一方、警察官は誤認逮捕をしても、法的責任を負うケースはほとんどありません。検察官や裁判官が冤罪で有罪判決を下すことも同様です。警察官が意図的に証拠を捏造して犯人をでっち上げ、裁判でも有罪判決が下され、のちに冤罪であったことが判明したという事例が、過去にこの日本でもありました。
司法は国民の権利を公然と奪うことができる究極の権力です。司法権力を持つ者が過ちを犯した場合に、法的責任をしっかり負う制度設計をすることによって、冤罪のリスクも減らすことができるかもしれません。
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