日興コーディアルグループが上場維持されることを東証が発表しました。この判断が適切であったか、そうでなかったかの判断については、ひとまず置いておくことにします。
まず、この結論は、日興コーディアルの現経営陣にとってはよい報告であることは間違いないでしょう。
このような望ましい結果を目指して危機管理を実行することが、危機管理にかかわる人たちにとって最大の目標であることに異論は少ないでしょう。しかし、このような望ましい結果は、優れた危機管理によってもたらされるとは限らないことに留意することが必要です。
というのは、望ましい結果得られるのは、危機管理の優劣ではなく、政治的影響力や財務力といったものによって決まることが少なくありません。日興コーディアルグループとライブドアとの違いはこれをよく反映しています。危機管理の程度でいえばどちらも初歩レベルであって、当たり前のことがなされたに過ぎません。
危機管理において、「結果は重要ではない」という逆説的なことを述べることに不思議に思われるかもしれません。しかし、このように、結果第一主義をとることによって、あまりに多くのものを見失ってしまうことを知っていただきたいのです。
つまり、危機管理で失敗をもたらす要因は多くのケースで、結果にこだわり過ぎることにあります。